司法書士本試験前に確認して欲しいこと

資格試験

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そんなハッシュタグをつけたくなる天気で、日光がすでに刺さるようで溶けそうな坂口です、こんにちは。

司法書士本試験と直前期の過ごし方

本試験まであと2週間ちょっととなりました。
いわゆる直前期にあたり、かなりピリピリしている方も多いのではないでしょうか。

自分の経験などを踏まえて、直前期に気を付けたいことを少々書かせていただきます。

択一対策

直前期に新しく細かい知識をいれなくても大丈夫です。
下手に重箱の隅をつついたような知識を入れたばっかりに、誰もが正解しなければいけない基本知識がぐらついてしまっては意味がありません。

過去問や模擬試験(答練)の解説には難易度なんかについても書かれているものがあると思いますが、誰もが正解しなければいけない問題、いわゆる合否がわかれるような問題の知識を固めることだけに集中しましょう。

新規の知識が択一の肢のひとつとしてでる確率はおそろしく低いですよ。
基本を大事に。

書式対策

不動産登記(書式)

とにかく連件の順番(申請の順番)を間違えないことを強く意識しましょう。
本試験の採点基準は謎に包まれているとはいえ、回答の枠を間違ってしまうと加点されない可能性が高いように思うからです。

とある予備校の答練書式を添削していますが、問題文の指示を見落としているばかりに正解していても枠があべこべになってしまっているので加点されないという受験生が結構いらっしゃいます。
はっきり言って、もったいないです。

枠を意識するという意味でもうひとつ大切なのが、前提として住所変更(更正)登記の要否です。
会社の履歴事項証明書が別紙で出されていたら、商号・本店所在地が登記記録と一致しているか必ず確認しましょう。
併せて利益相反の可能性についてもチェックしておきたいところです。

元本確定請求など、期間計算をして原因日付が決まるものについても注意してください。
日付の認定を間違ってしまうと、枠が逆さになってしまうだけではなくその後の登記申請の可否も連動して変わってくる問題かもしれません。

問題文の指示にちゃんと従うという点では、何を記載して、何を省いていいのかの確認も大切です。
たとえば代表者の氏名や申請人の住所は記載事項なのかどうかや、第三者の許可・承諾が事前に得られているのかどうかは必ずチェックしましょう。

とにかく申請の順番を意識しましょう。
枠がズレてしまうと合格は非常に難しいです。

商業登記(書式)

そもそも決議要件を満たしていなかったというオチに気付かず、その後の申請に影響を及ぼしてしまうことがあります。
特に機関設計がからんでいると、不動産登記ほどではないですが後半が壊滅してしまうこともありえるからです。
問題のどこに総会の出席者などの情報が埋もれているかわからないので、問題文を流し読みしないようにしましょう。

新株予約権や取得請求権付・取得条項付株式などが絡んでいると、あとの募集株式の発行などに影響を及ぼすことがあります。
また募集株式の発行において自己株式を交付したときの資本金の額の計算式なども正確な知識がないと増加する資本金の額を間違えてしまうともったいないです。

役員については実務において極めて重要な論点なので、配転も高くしている気がします。
任期について正確に把握して権利義務役員なのかどうか必ずチェックしてください。
機関設計に影響を及ぼす定款変更があったときは、社外性の要件を含め機関設計の正確な知識が問われていることになります。機関設計に関係する論点は、自信があったとしても必ず確認をしておきましょう。

議事録には出てこないけれども申請が必要な会計監査人のみなし重任や新株予約権消滅を忘れないようにしましょう。

議決権の確認を怠らないようにしましょう。
機関設計の論点はかならず見返し、権利義務やみなし重任などに気をつけてください。
資本金の額の計算は正確に。

本試験予想

自分で安易に試験のヤマ当てすることはかなりの博打であると考えてください。
予備校などで発表されている予想は、しっかりとした分析に基づいていると思いますが、個人での分析は時間や手間を考えると限界があります。

一発逆転のヤマ当てよりも、基本知識などをしっかり固めておく方が合格しやすいと思います。
予備校の本試験予想を蔑ろにする必要はなく、その部分はしっかりおさえつつも、土台となる知識などを正確に答えられるようにしましょう。

体調管理

年に1回しかない本試験です。
体調が悪かったばかりに全力を出し切れなかったらもったいないのは言うまでもないです。

直前期は知識の確認をするにとどめ、しっかりと睡眠時間も確保しましょう。

さいごに

限られた時間でたくさんの記載を要求されてしまうのですが、数字・記号だけは丁寧に書くように心がけましょう。