有限会社と会社法
昔描いた4コマ漫画を引っ張り出そうとした坂口です、こんにちは。
文字が多くなってしまうのをなんとかしたら、ブログに貼り付けられる気がします。
有限会社法って今でもあるの?
平成18年に会社法が施行されると同時に、会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(会社整備法)第1条第3号によって有限会社法は廃止されました。
新しく有限会社を設立することはできなくなっていますが、世の中にはまだまだ有限会社はたくさんあります。
有限会社法が廃止されているのに、これって大丈夫なの?
会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(整備法)
会社整備法の第2節に有限会社に関する経過措置が規定されています。
たとえば
第2条
前条第三号の規定による廃止前の有限会社法(以下「旧有限会社法」という。)の規定による有限会社であってこの法律の施行の際現に存するもの(以下「旧有限会社」という。)は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後は、この節の定めるところにより、会社法(平成十七年法律第八十六号)の規定による株式会社として存続するものとする。
2 前項の場合においては、旧有限会社の定款、社員、持分及び出資一口を、それぞれ同項の規定により存続する株式会社の定款、株主、株式及び一株とみなす。
3 第一項の規定により存続する株式会社の施行日における発行可能株式総数及び発行済株式の総数は、同項の旧有限会社の資本の総額を当該旧有限会社の出資一口の金額で除して得た数とする。第3条(商号に関する特則)
前条第一項の規定により存続する株式会社は、会社法第六条第二項の規定にかかわらず、その商号中に有限会社という文字を用いなければならない。
2 前項の規定によりその商号中に有限会社という文字を用いる前条第一項の規定により存続する株式会社(以下「特例有限会社」という。)は、その商号中に特例有限会社である株式会社以外の株式会社、合名会社、合資会社又は合同会社であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。第3項以下省略
このように、色々と読み替えをすることになっています。
どうして整備法があるのか
日本にある会社の大多数は有限会社でした。
もしも会社法施行にあわせて強制的に定款変更をしなさいとしてしまうと、現場の混乱は必至です。
法務局もパンクしてしまうため、商業登記がストップしてしまうことでしょう。
このような事態を避けるために、整備法で各種みなし規定を設けたわけです。
株式会社と有限会社
有限会社は株式会社とみなされています。
基本的には手続きなど株式会社と同じものとなります。
しかし、旧有限会社法の規定などについても読み替えで適用するところがあるため、株式会社と同一の手続きですべてを行えるというわけではありません。
整備法をしっかりと把握しておかないと、今の(特例)有限会社では何ができて何ができないのかの判断を誤ってしまうことになります。
手続などについてご不明な点があった際は、司法書士に相談するようにしましょう。
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